こんにちは。ワインブックスの前場です。
こちらはリネディさんのホームページではありますが、デザインから僕がすべて担当させていただき、構築をしました。
(冒頭、記事の根拠のために説明しています)
ご存知の方も多いと思いますが、僕はワインジャンルで最大規模のユーチューブチャンネル”ワインブックス”を運営しています。
また、教育機関としてワインブックスオンラインスクールというオンラインでは最大規模のワインスクールも運営しています。
ワインについては30歳の時に国内のソムリエコンテストで優勝し、その後に10年間ワイン業界を離れた際に法律とインターネットを勉強しました。
その10年間の僕の経験はワインとは全く関係のないものでしたが、その時の知識や経験がその後のワインライフに強く影響を与えることになります。
冒頭話がそれてしまいましたが、このブログでは、僕がどうしてリネディさんのホームページを作ることになったのか、どのような出会いだったのかをご紹介させていただきます。
もちろん、今回のサポートはお仕事ではなく、完全に有志でやらせてもらいました。
本当に素晴らしい出会いの場合、お金が絡むと途端に関係性がつまらなくなることを知っているし、それくらいのお店だと思ったからこそ申し出たというわけです。
おそらくあなたは何らかの経緯でリネディさんを知ることになり、食べに行こうかどうしようか悩んでいるのかもしれません。
あるいは単純にいつか麻布十番でデートに使えるお店を探しているのかも知れないし、あるいは単なるネットサーフィンかもしれません。
いずれにせよ、読み終わるころにはきっとこのお店にもっと興味がわいてくると思うし、食べてみたくなるし、読んでいるだけでわくわくすることをお約束します。
だって、リネディ物語は始まったばかりなのだから。
麻布十番フレンチ リネディ
きっかけは一通のメール
リネディさんとの出会いは、とある一通のメールが端緒になります。
おそらくリネディさんのお客様だと思いますが、実は以前からユーチューブのコメント欄で教えてもらい、お店の名前は知っていたのですが、よくあるコメントの一つくらいに思っていたのです。
リネディさんから頂いたメールには、おおむねこんなことが書かれていました。
・ワインブックスチャンネルのファンです
・是非食事に来てほしい
・私たちはこだわりまくっていて、本当にいいお店です
長い文章ではありましたが、せんじ詰めれば「来てくれて、食事してくれて、で、それを動画にしてほしい」まあこんなことを言いたかったのでしょう。
そりゃあそうです。ワインブックスのレストランガイドで動画を公開すれば、それなりの集客効果はありますし、リネディさんは小さなお店なので、そのインパクトは大きいはずです。
だから、その時はやんわりとお断りのメールで返信し、「お誘いは断るけど、かといってファンであることはやめないでね」的なスタンスに徹したのでした。
ワインに絡めた動画作成
最近はワインブックスの視聴者さんも増えたので、お店側からの「来てくださいメール」は正直、またか来たか!くらいになっています。
でも、それであっても返信すらしないということはしません。基本的にすべて返信しています。
僕はお断りのメールをする際であっても、”完全に無理です”なスタンスではなくて、出来れば持ち帰ってもらい、一度検討してくれませんかというスタンスをとります。
視聴者さんが喜んでくれるようなコンテンツであれば、こちらからお願いしたいくらいですというスタンスで返信するようにしています。
もちろん、ワインブックスはワインチャンネルなので、ワインに絡めて、かつ、視聴者さんが喜んでくれるようなコンテンツですよね。
普通は、やんわり断ったらそれで引き下がるのがほとんどのお店さんです。ところがリネディさんは違ったのでした。
丁寧に、ワインとの出会いやこだわり、どのような思いでリネディを運営しているのか、その静かな文章に並々ならぬ自信を感じたのです。
勿論、自信とは言っても横柄なものではなく、謙虚さも持ち合わせていて、かつ、内に秘めた自信。
何度かやり取りをさせていただいて、それであれば伺わせてください、ということになったのです。
内容は完璧なんだけど・・・
で、実際の食事の日ですが、なんとリネディご夫婦の奥様、富由美さんが指定してきたのは金曜日のディナータイム。
・・・。
ええーーー!
しゅ、収録金曜のディナーにするんですかーーー!???
飲食店を一度でもやったことのある人であれば、金曜日がどれだけお客が集中するのかは知っているはずです。
お店によっては、おそらく平日の倍は売り上げが見込めるはずでしょう。それだけの書き入れ時なのです。
そんな日に収録を入れ込むなんて普通ではありません。だ、大丈夫かなあ・・・。
気になっていろいろネットで調べても、リネディの情報は極めて少ない。本当にあるのかすら心配で、ツチノコみたいだなあと心の中でつぶやいたとかつぶやかないとか・・・。
なんかざわざわするものを感じつつ、当日にリネディさんに伺いました。
ひっそりとたたずむリネディ
お店は麻布十番の駅から歩いて7~8分というところでしょうか。
まずはファサードがきれいで、照明が柔らかく光っています。これだけで価値のある雰囲気です。
そして店内はセンス抜群で、普通にお料理(デザート)で修行したらここまでのセンスは磨けないというレベルのインテリアだったのです。
インテリアだけではありません、ピカピカに磨かれたカトラリー、ワインを新鮮な状態に保つ窒素サーバー、すわりのいい椅子、そしてワインが何倍にも美味しくなるワイングラス。
これ、お料理だけじゃなくて、本当にレストランが好きな人がたどり着くセンスです。
これだけで、僕はこのお店のファンになりつつあったのです。
え?お店の思惑通り?・・・なんかいけないなあ・・・。
お料理のスタート!
では、お料理のスタートです。
いくらなんでも内装がいいからってほれ込むのでは先が思いやられます。食べて、飲んでみないとジャッジは早すぎます。
リネディさんは、もともとパティシエのご夫婦で営まれているので、正直本格的な料理修行というのはないはずです。
しかし、パティシエとしての経歴は申し分ないもので、グルメであればだれでも知っているお店のシェフパティシエもつとめたという触れ込みでした。
そんな人が作るフレンチのコース。
これが大当たりだったのです。
正直にいって、コース料理は6600円なので、材料には制約があります。だから絢爛豪華ではありません。
普段使いの食材を使って、丁寧に、そしてアイデアをちりばめて作られています。
そして、一つ一つのお料理を、お料理だけではなく、ワインとパンのマリアージュも検討されて構成されているのが印象的だったのです。
フランスワインが一つもない!
ワインと料理のマリアージュも、こなれたソムリエが選ぶ無難なセレクトではなくて、際際まで攻め込んだセレクションで、普通のフレンチではちょっとないようなワインばかりでした。
例えば、普通のソムリエであればフランス料理のお店のコースに一つもフランスワインを出さないのはかなり勇気がいるはずです。
ましてや僕がソムリエであることは当然知っているでしょう。
そんなプレッシャーがあるにもかかわらず、出てくるワインはスペイン、ドイツ、そして日本と、フランスワインは一つもありませんでした。
「フレンチレストランでフランスワインを出さないのって、勇気がいりませんか?」
僕は奥様の富由美さんに聞いたのですが、
「え?なんでですか?」
との返答。
本当に自信をもって提供していれば当然こういうリアクションになるはずですが、ここまでのリアクションはなかなかできないのも事実でしょう。
デザートのための料理?
リネディさんはパティシエ出身のご夫婦が営むフレンチレストランなので、デザートが真骨頂です。
正直、お料理は質は高いですがこれ以上のお料理を出すお店はあるかもしれません。
しかし、デザートになると印象は一変します。そこらへんの星付きレストランよりも確実に美味しいデザートです。
デザートになると旦那様が出てきてサービスにあたってくれます。
本当にデザートを楽しんでもらいたいのか、その日は5品デザートが出てきました。結構お腹いっぱいなんですけど・・・。
表現は悪いのですが、あまりにもデザートの品質が高すぎるので、お料理がかすんでしまうのは、その通りかもしれません。
これ、逆もしかりですよね。よく、お料理は最高に美味しいのを作るシェフが、デザートは苦手なことも、フレンチあるあるです。
ただしおそらく、この部分についてはかなり早めに修正をしてくることだと思います。
だって、リネディだから。
なんか、もうファンになっているじゃん・・・俺・・・。そう気づいた瞬間でもあります。
足りないのは、認知度だけ。
ここまでお読みいただき、誠にありがとうございます。おそらくあなたはリネディのファンに片足を踏み込んでいるかもしれません。
僕がなぜ自分でPRをするまでにリネディさんを応援しようと思ったのか?
ここまでお読みのあなたであれば、もうお分かりですよね。
リネディさんは、お料理もデザートもおいしくて、空間もセンス良く、こんなお店が流行ってくれたらいいなあという典型的なお店です。
にもかかわらず、残念ながら圧倒的に知られていなくて、こればかりはリネディさんにはなかなか荷が重いと判断したのです。
幸いなことに僕はワインブックスチャンネルというメディアを持っていますので、そこで知ってもらい、興味がある人へのバックエンドとしてホームページを作成することができます。
ここだけお手伝いさせてもらえれば、あとはお二人の頑張り次第でいくらでもお店を成長させられるし、もっといいお店にすることができる。
だから僕はお手伝いをさせてもらったのです。
リネディ物語は、開幕したばかり
リネディさんは開業されてすでに5年ちかくたっているそうですが、集客にはかなり苦労したそうです。
僕も飲食店を経営していたので、集客の苦労がどれほどのものかはわかっているつもりです。
僕自身はインターネットが得意で、マーケティングができるので、おそらくリネディさんはこれから徐々に周知がされていくと思います。
今まで苦労した分、是非いい思いをしてほしい。本気でそう思っています。
自分のこだわりがお客様に受け入れられて、喜びがあって、時には挫折もあるかもしれません。
そんなリネディ物語は、始まったばかり。ワインブックスチャンネルは今後もしっかり見届けます。
だって、お店で食事をして、こんなにわくわくしたのは、本当に久しぶりだから。
ワインブックス 前場亮